合唱団コルス・フローレス
第9回定期演奏会 プログラムノート
第1部 アカペラ宗教曲
O salutaris Hostia (おお、救いのおからだ) G.ロッシーニ作曲
流麗な旋律とあざやかなダイナミックスの特徴を持つこの作品は、まさにロッシーニの面目躍如たるところです。ロッシーニといえば「オペラ」の作曲家という印象が強いのですが、宗教曲作品も数多く残しています。それでは、ドラマティックなロッシーニの音楽の世界をお楽しみください。
クリスマスの四つのモテット F.プーランク作曲
1O Magnum Misterium (おお大いなる神秘)
2Quem vidistis pastores
dicite (羊飼いたちよ汝ら見しものを語れ)
3Videntes stellam (博士ら星を見て歓喜にあふれつつ)
4Hodie Christus natus
est (今日みどりごは生まれぬ)
今の時期になぜ「クリスマス?」とお思いでしょうが、私たちがこの作品に取り組み始めたのは、去年の秋の終わり頃でした。
練習の最初の頃は、まさに「プーランク・パニック」という状況でした。「音がとれない、歌えない」時期がずいぶん長い間続きました。
けれども、次第に作品の姿が明らかになってくると、私たちはプーランクの魔力に引きずり込まれてしまいました。
そこに表現されていたのは、深い信仰に支えられた豊かな宗教的な世界でした。イエスの誕生を祝う想いが、それぞれ特色を持った4つのモテットによって完結しています。
1救い主の降誕という神秘的な奇跡。
2羊飼いたちが見たものを全ての人々に伝えようという願い。
3星に導かれて訪れる人たちの喜び。
4そして、神の栄光と幸福。
満ち足りた時を過ごすなら、この音楽はまさにおすすめです。
第2部 混声合唱曲「六つの子守歌」より 池辺晋一郎作曲 別役実作詞
1風の子守歌
2空と海の子守歌
3いつもの子守歌
4思い出の子守歌
6眠っちゃいけない子守歌
「子守歌」という言葉からどんなことを想像しますか?
「あたたかさ」「やさしさ」「なつかしさ」等々。でも、あなたは、これからそれ以外にちょっと別のイメージを持つことになるかもしれません。
「子守歌」という世界に、冷たく研ぎ澄まされた刃物のような「毒薬」を盛り込んで見せた別役実の詩(詞)と、ユニゾンと深い広がりを持つハーモニーで透明な世界を浮き彫りした池辺晋一郎の曲。ここに表現された「風」「海」「空」「思い出」等々の合間にある底知れない深い暗がりを、あなたはきっと覗き込むことになるでしょう。
これは、子どもための子守歌ではありません。「大人のための子守歌」なのです。
第3部 童謡と唱歌
国民文化祭が群馬で開催される今年は、コルス・フローレスにとって童謡や唱歌を歌うことの多い一年になりました。
まず、元旦。私たちは、歌い始めを群馬県庁の一階ロビーで迎えました。「国民文化祭300日前ふらっとコンサート」。富岡市で開催する「童謡の祭典」のプレイベント代表として、県民のみなさんの前で「冬の童謡・唱歌」を歌いました。
そして3月。勢多郡東村杲(ひので)小学校の閉校記念コンサートにお招きいただいた私たちは、東村の誇る「童謡の父」石原和三郎の作品と学校の卒業生でもある星野富弘さんの作品を子どもたちと一緒に歌いました。
今日は5月。今回の私たちの演奏は、「初夏の童謡・唱歌」です。今回は、安中少年少女合唱団と一緒のステージ。子どもたちの素晴らしい歌声もお楽しみください。
第4部 ロシア民謡
ジバエードフさんとの出会いも去年の冬でした。親友であるバイオリニストのカラクーズさんとの息のあったデュエットは、ロシアの広い大地を彷彿とさせるものでありました。
それから5ヶ月。「もう一度、みなさんと一緒に歌いましょう」というそのときの約束を果たすために、ジバエードフさんは富岡にやってきてくれ表した。誰もがどこかで一度は耳にしたことのある懐かしいロシア民謡をお楽しみくだざい。
安中少年少女合唱団紹介
織田先生を指導者に迎え、歌声に素晴らしい磨きが掛かってきた少年少女合唱団。
この3月には、定期演奏会を開催し、多くの聴衆に感銘を与えた。安中市の歌が大好きな子どもたちで編成されている。今後、国民文化祭の安中市での「童謡フェスティバル」出演をはじめ、一層の活躍が期待されている。
ウラジーミル・ジバエードフ(バリトン・国立ハバロフスク交響楽団専属ソリスト)紹介
ロシアや旧ソビエト連邦諸国の舞台で、オペラやオペレッタの数多くの主役等を演じ、コンサートにも出演してきた。レパートリーはクラシックだけでなく、民謡、ポピュラーソング、宗教曲など幅広い。歌を通して平和を求める人々との連帯を望んでいる。
コルス・フローレスとは、昨年冬以来の交流がある。