合唱団コルス・フローレス
第3回定期演奏会 プログラムノート


1.小ミサ曲
 あの名作「レクイエム」の作曲者フォーレのつつましくも美しい作品である。セザール・フランクと共に近代フランス音楽の基礎を築いたフォーレはいかにもフランス人らしいシンプルで透明感のあるメロディーと精緻な和声を特徴としている。
 この曲は女声合唱とオルガン伴奏の為の小ミサ曲で、ミサ曲の通常の形式の中から、「グローリア」と「クレド」を省いたごく小さい形のものである。
 今日はホールでのコンサートの為、残念ながらオルガン伴奏にはならないが、それでもこの曲の美しさを表現でさたら幸せである。

2.4つのイタリアマドリガル
 バルトークと並んでハンガリーを代表する作曲家であるコダーイは、その仕事のきわめて重要な部分を音楽教育に費やしている。その方法は、一般にコダーイシステムと呼ばれ、ハンガリー国内はもちろんのこと、世界の多くの国で研究され、実践されている。
 彼はその方法の中で、合唱を非常に重要に考え、ハンガリーの国内で歌われている非常に多くのわらべ唄や民謡を採集して数多くの合唱曲を作った。そのほとんどは母国語であるマジャール語で書かれているが、この曲はその名の通りイタリア語で書かれている。ルネサンスの無伴奏世俗合唱曲である「マドリガル」の様式によるこの曲は、ポリフォニー(複旋律)による合唱曲の楽しさと美しさを十分味わわせてくれる作品である。

3.ミサ曲 Dies sanctificatus(聖なるかなこの日)
 16世紀イタリアルネサンス最大の作曲家、パレストリーナは名前をジョバンニ・ピエルルイジと言い、「パレストリーナ」はレオナルド・ダビンチと同じくその出生地にちなんでつけられたものである。彼はポリフォニック(複旋律的)なア・カペラ(教会的→無伴奏)様式による合唱曲の様式を完成させ、これは一般にパレストリーナ様式と呼ばれている。
 彼は70曲以上のミサ曲を始めとして、膨大な数の宗教曲作品を残しているが、そのいずれもが、なめらかな旋律と、美しいハーモニーにおいて比類がなく、音楽上の聖人のように言われている。
 この曲は、同名のモテットからのパロディーミサ曲である。

4.ディズニー・ソング集から
“ハイ・ホー”(Frank Churchi11作曲)
“いつか王子様が”(Frank Churchi11作曲)
“星に願いを”(Leigh Harline作曲)
 ときに涙が出てきてしまうほどに美しく、感動的なメロディー。自然に体が踊り出してしまうほどに楽しいリズム。まさにアメリカという国のエンタテイメントの結晶と言えます。
 アニメで初めて音楽を使用した1928年以来、古い伝統と最先端のエンタテイメント精神を融合させて本当に良い作品を作り上げてきたディズニー。音楽はその中で常に大さな要素となり、音楽が生んだキャラクター、音楽によって生まれたストーリーも数えきれません。
 そしてその成果は、その音楽が何度となく全米ヒットチャートにランクインし、数多くのアカデミー賞を受賞したという事実を見れば明らかでしょう。 本日のステージでは「白雪姫」より“ハイホー”と“いつか王子様が”を、「ピノキオ」より“星に願いを”をジャズ・アレンジでお聴き下さい。

5.合唱曲集「落葉松」
 作曲者の小林秀雄氏はこの曲の楽譜の巻頭に次のような一文を載せている。
 『私は、わかりやすく、明るい音楽を好みます。そして軽薄な音楽を嫌います。ところがわが国では、なぜか一見深刻ぶった音楽が好まれ、明るくわかりやすい音楽は「内容がない」と言われ、軽薄視されます。また、演奏も「技術よりも心」とか言って、技術の拙さを一足とびにして、心や内容の話にすり替えてしまいます。
 「明るい、わかりやすい音楽を、正確な技術で演奏する。内容や心は、それに乗って滲み出てくる」これが音楽です。ここに4曲の、明るく、わかりやすい音楽をお届けします。』
 作曲者の言葉どおり、だれにでも口ずさめるような、親しみやすいこれらの曲は、2曲目を除いて、初めは独唱曲として書かれ、後に女声合唱に編曲されたものである。特に終曲の「落葉松」は人気が高く、しばしば取り上げられている。

6.花のワルツ
 花の合唱団コルス・フローレス(ラテン語で、コルス=合唱団、フローレス=「花」の複数型)のテーマソング。今年もこの曲でしめくくる。
 ロマンティックバレエの大家チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の中の曲。勿論オーケストラ曲からの編曲だが、いかにも優雅な雰囲気を持ち、女声合唱曲になってもその魅力は十分である。


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