合唱団コルス・フローレス
第8回定期演奏会 プログラムノート
第1部 「アヴェ・マリア」集
「アヴェ・マリア」はキリスト教の最も代表的な讃歌で、聖母マリアヘの天使の祝いの言葉である。細かい部分では若干の違いはあるがおおむね決まった歌詞となっている。古来様々な作曲家が多くの名曲を生み出してきた。
「グレゴリオ聖歌による」
カトリック教会で伝統的に歌い継がれた聖歌である。その素朴な旋律は私たちに心のふるさとを思い起こよせる。
「トマス・ルイス・デ・ビクトリアの作曲による」
ビクトリアは15世紀のスペインを代表する作曲家である。このアヴェ・マリアはおそらく彼の作品の中でも最も親しまれている一曲であろう。まず、グレゴリオ聖歌の一節を唱えてから始まるポリフォニーの合唱は、簡素ながら情感豊かで清純な曲想である。
「バッハの旋律を用いたシャルル・グノーの作曲による」
バッハの有名な「平均律クラヴィーア曲集」の第一巻第一番ハ長調の前奏曲を、グノーは伴奏部に用いそれに合わせて旋律を作った。多くのアヴェ・マリアの中でもシューベルトのそれと並んで人気を二分する有名な曲となった。
「アントン・ブルックナーの作曲による」
敬虔なカトリック信者として、また長年、教会のオルガニストとして生涯を送ったブルックナーは数多くのモテットを作曲しており、アヴェ・マリアも何曲か残されている。この曲は途中にアルトとソプラノのソロをはさんだへ長調の作品である。
第2部 混声合唱組曲「光る砂漢」
この組曲は、若くして世を去らねばならなかった詩人・矢澤宰(やざわおさむ)の遺稿詩集「光る砂漠」の詩にもとづく混声合唱とビアノのための作品であり、1971年度文化庁主催の芸術祭参加作品として発表され、当時大きな注日を集めた。
矢澤宰の詩の本領は、言葉の抑揚の清例さにあると共に、その短い人生の中の体験が生々しい響きを持って私たちに何かを訴えかけてくるところにある。
そして、これらの言葉が、楽譜のかたち、音楽の響きとしてつづられたとき、日本語の響きの変幻と彩りを主体とする合唱と、これに対比するピアノの音色が描き出す背景効果で、不思議な融合を示す作品が生まれた。
この音楽は決して平易ではない。まして演奏者は、絶壁を登ろうとするような困難な技術と異常な緊張を要求される。
特に出版の当初、「このようなビアノの伴奏を弾くことができるビアニストがいるだろうか、ピアノの伴奏は伴奏らしくもっとやさしく書いてもらいたい」と出版担当者から苦情を言われたという逸話が残されている、にもかかわらず、発表以来今日まで、この曲はたくさんの日本の合唱団により演奏されてきた。合唱を志すものにとって一度は挑戦してみたい名曲だからに相違ない。
第3部 「サウンド・オブ・ミユージック」
ジュリー・アンドリュースのマリア、クリストファー・ブラマーのトラップ大佐、かわいらしい7人の子供たちを中心としたミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」から代表的なナンバーをメドレーで。
「序曲」「サウンド・オブ・ミュージック」
アルプスの山はまだ真っ白な雪化粧をしているが、小鳥のさえずりにも白樺の新芽にも春はのぞき始めている。そんな野原を歌声を響かせながら元気いっぱい駆け回っている若い娘がこの物語の主人公マリアである。
「グレゴリオ聖歌」「朝の讃美歌」「アレルヤ」
暇さえあれば修道院を抜け出して好きな歌と山歩きに精を出すマリア。修道院では彼女が修道女として適しているかどうかで意見が分かれている。そんな中、マリアのよさを誰より理解している修道院長は彼女の将来を考え家庭教師の仕事を薦める。
「私のお気に入り」
マリアの勤め先トラップ家では、退役海軍大佐のトラップと7人の子供たちがマリアを待っていた。初対面のあいさつをさせるために呼び笛で指揮する大佐のやり方に反発するマリアは、雷鳴におびえて次々に寝室に逃げ込んでくる子供たちに、大好きなものを思い浮かべてみようと歌で語りかけ、すっかり信頼を得る。
「ドレミの歌」
すっかりマリアに心を許した子供たちは、古いカーテンを使ったマリア手製の遊び着で身支度をし、野山を駆け回る爽快さを味わっていた。また、町に出て買い物をする楽しさにも気づいていた。そうして大騒ぎする子供たちを見て激しくマリアを責め立てた大佐だったが、子供たちのコーラスの美しさに気づき、それがマリアの指導によるものであると知って心から感謝するようになっていく。
「ひとりぼっちの羊飼い」
大佐には婚約者がいることを知り、修道院に戻るマリアだったが、院長から自分の愛に生きるべきだと強く励まされて再びトラップ家に戻る決心をする。マリアがいなくなってからマリアヘの深い愛に気づく大佐。二人は多くの人々に祝福されて結婚する。
「エーデルワイス」「さようなら、ごきげんよう」
ナチスからの招集令状を受けとった大佐は、故国を裏切ることを潔しとせず、国外亡命を決意する。しかし、大佐の周辺には厳しい警戒の目が光っている。そこで、一家は音楽祭の舞台を利用して脱出を図ろうとする。故国への思いを込めて故郷の花「エーデルワイス」を歌う大佐。歌で観客に別れを告げる子供たち。その歌に会場を埋めた多くのオーストリアの人々が送る拍手がいつまでもなりやまない。
「全ての山に登れ」
どこまでも青い空と深い山の緑の中、咲き乱れる雪割草の中を大佐を先頭に、マリアがしんがりを守ってトラップ一家は力強く進んでいく。自由の新天地平和の国スイスを目指して。
富岡ユネスコ少年少女合唱団紹介
私達の合唱団は昭和51年に結成された富岡市唯一の少年少女合唱団です。団員は富岡市内、甘楽郡内の小学生で、毎週土曜日の午後市内公民館などで練習しています。レパートリーは、主に子供の合唱曲が中心ですが、小さなミュージカルにも取り組んでいます。毎年、外国少年少女合唱団との共演があり、国際交流も積極的に行っています。